Article

私たちの取り組み
About
2024.08.09

京都の地元の魅力を伝えるとは?

京都の地元の魅力を伝えるとは?

こんにちは!Sharing KyotoのShinです!
おせっかいのススメの第三弾を期待されている所ですが、今回は普段の私たちのコンシェルジュサービスについて、少しお話させていただこうと思います!

改めまして、私たちSharing Kyotoは、訪日外国人向けに京都をご案内するトラベルコンシェルジュサービスを提供しています。私たちのメインターゲットは、ヨーロッパやアメリカ、オーストラリアなどの、英語圏のお客様で、「感性が高く、その土地ならではの文化的な体験をしたい」「せっかくなら良い体験がしたい。そのためにはお金や時間は惜しまない」といった方々を想定しています。

そういったお客様に対して、京都在住の観光のプロの目線から、実際に自分たちが体験した上で、本当にお勧めしたいと思う質の高い体験を提案・手配することで、京都での心に残る特別な体験を提供することを目指しています。具体的なサービスとしては、旅程の相談・作成やお勧めの飲食店の紹介・予約、飲食店へのアテンド、各種チケットや体験の手配、ガイドツアーなどを提供しております。

コンシェルジュとして、大切にしている理念や考え方はいくつかありますが、中でも私が最も大切にしているのは、とことん地元の目線で、京都で暮らす人と同じ楽しみ方をお客様にお伝えするということです。京都ならではの、この土地でしか感じられない地元の魅力を、外国人の旅行者の方にも体験していただきたい。そんな想いで、日々お客様にご提案しています。

と、いっても京都人目線での楽しみ方の提案とは具体的にどのようなことを指しているのかわかりにくいと思います。そこで今回は、先日のガイド業務の中で実際にお話しした内容をもとに、簡単な実例をご紹介しようと思います。

7月の上旬にある京都のホテルからお問い合わせがあり、チェコからのご家族4名を朝から伏見稲荷大社にお連れするガイド依頼がありました。以下はその時のお話です。

① 夏越の祓と水無月

水無月

7月の上旬といっても、既に真夏のような暑さ。京都は盆地だから蒸し暑いんですよと地理的な説明をしつつ、京都の夏についてのお話の流れで、夏越の祓についてご紹介しました。半年間の心身の穢れを祓う神事であるという概要の他、茅の輪くぐりや水無月についてご説明。京都では、水無月という和菓子を食べ、暑い夏を乗り越えようとする文化があるんだよとお伝えすると、とても興味深そうに話を聞かれていました。さらに、実は我が家では毎年手作りして食べているんだよと話すと、とても驚いた様子で、まだ食べられるのか、どこで買えるのかと質問攻めにあいました。

② 伏見稲荷参拝

伏見稲荷

今や訪日外国人に最も人気なスポットとなった伏見稲荷大社。この日も、周りの9割は外国人という状況の中、歴史や文化、境内の見所を解説しながら歩いて回ります。客観的な情報に加え、ここでも京都人(私)と伏見稲荷についてお話しました。例えば、私の両親は必ず毎年1月1日には、伏見稲荷大社に初詣に行くことが決まっており、私も物心ついた頃から参拝していました。その頃の家族とのエピソードの他、昔と今の伏見稲荷大社の違いなどをお伝えすると、外国人に人気の観光地としてだけではない、また違った一面を感じ取ってもらえたようでした。

③ 荒神峰見晴台と大文字

伏見稲荷

伏見稲荷大社を登るとなれば、見晴らしの良い四辻をゴールとする方が多いと思います。でも、四辻のすぐ左の階段を上り荒神峰の祠の裏に回るとひっそりとした見晴台があるのをご存知ですか?(見晴台といっても、展望デッキのようなものではなくただの開けた場所ですが)道が少しわかりにくいこともあり、ちょっとした穴場スポットになっています。ここからは京都の街を一望することができます。また、この見晴台から北の方をよーーくみると、大文字が見えます。そこでもまた、京都人と大文字・お盆について、お盆休みの過ごし方や、さらには京都ならではの地蔵盆の話まで、京都人とお盆について沢山ご紹介しました。
因みに、荒神峰の横には無料で引ける御神籤が置いてあり、毎回ここで願掛けをして下山するのが私のお決まりです。お客さんは、大吉、大大吉、末吉でした。

④ 鴨川デルタで一休み

鴨川デルタ

境内を一回りし、参道に戻ってきました。そろそろツアーもお終いですので、この後の予定を尋ねてみると、特に予定は決めておらず、もう少し観光をしたいが、ゆっくりもしたい。何かお勧めはないか?とのこと。ご要望と時間、交通経路等を考慮し、下鴨神社と出町柳エリアをお勧めしました。ちょうど娘さんが干支に興味を持っていたようで大好評。また、出町ふたばで豆大福を買って、鴨川デルタで一休みするのが地元流。僕も大学の講義の後、友達と鴨川デルタでchill outしてたよ。と紹介すると、google mapで各スポットにピンを立てておられました。

と、ツアーでの様子を一部抜粋してお伝えしてきましたが、もちろん、これらはあくまで一例です。一つ一つのエピソードは些細な話だったかもしれません。けれども、ここで強調しておきたいのは、客観的事実の詳しい解説ではなく、京都で暮らす地元の人(私)が、実際に体験したその土地の物語をお伝えしたかったということです。今回はガイド業務でしたが、旅程を作成する際や飲食店を提案するの際にも、その想いは変わりません。京都で暮らす地元の人がお勧めする、地元の魅力を通して、京都での心に残る体験を実現していきたいと思っています。

最後に、もし、この記事を読んでSharing kyotoのコンシェルジュに相談したい、ガイドの依頼をしたいという観光業、宿泊業の方などがいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください!

Writer
矢野
矢野 晋
Shin Yano
Travel Concierge
旅好き、本好き、話好き。
キャッチコピーは “陽気なスナフキン”
道端で困ってそうな外国人に声をかけがち。